ホソカワミクロン株式会社は、1916(大正5)年、大阪市西区に立ち上げた小さな鉄工所「大阪タービン水車製造所」から始まり創業者細川永一が1930(昭和5)年に発明した画期的な微粉砕機「ミクロンミル」を礎に独自の粉体技術の道を一筋に歩んできました。
微粉砕技術は、医薬品や化粧品、鉱物や金属粉、食品など様々な分野で用いられ、2000年からマテリアル事業として新素材の開発、化粧品の製造等を行うようになりました。2002年の国際ナノテク総合展では第一回ナノテク大賞を受賞しました。
2004年には化粧品・育毛剤事業を立ち上げ、2007年には世界初となるPLGAナノ粒子量産工場で医薬部外品製造業許可を取得し、自社及びOEM商品や化粧品原料バルク用のPLGAナノカプセルを開発・製造することが可能となっています。
必要な成分を必要な時間、適切な場所に確実に届ける医療用の技術として、国家プロジェクトにより開発されたPLGAナノカプセルはこれまで15年以上、合計数万回の実験を経て今なお進化しています。
この技術は、世界で特に権威ある学術誌「Science」に掲載され、2002年以降の技術開発により多数の賞を受賞し、育毛剤や化粧品で利用されています。
毛穴の奥にある毛根に成分を届ける際、毛穴周りに存在する皮脂や汚れが成分の浸透の邪魔となり、毛根までたどり着かない場合があります。直径140nmのPLGAナノカプセルは、頭皮の毛穴の大きさと比較すると1/2,000,000であり、十分に小さなサイズのため、たとえ皮脂汚れなどで毛穴が詰まっていたとしても、その汚れをすり抜けて毛根まで成分を届けることができます。
一般的な育毛剤のように水やアルコールなどに有効成分を溶解しただけの場合、塗布後1~2時間でその効果は消失します。しかし、PLGAナノカプセルに成分を封入した場合、カプセルから12時間以上かけて成分を放出することができるため、アプローチしたい部位に持続的に成分を届け続けることができます。
抜け毛が気になる日本人男性21名(30~58歳)を対象に、PLGAナノカプセル配合育毛剤を1日2回、3ヶ月(12週間)継続して使用した結果、1cm²以内の毛髪量が増加し、太くて元気な毛髪が増加しました。使用前から比較してみると、12週間で1cm²以内の毛髪量は33本増加しており(内、太くて元気な非軟毛数は12本増加)、髪の毛自体が増え、さらに太くて元気な髪の毛も増加したという検証試験結果が得られました。
この検証結果は、日本で発売されている他の育毛剤と比較しても最高クラスの育毛効果を示しており、非常に高い育毛効果を期待できるといえます。
PLGAナノカプセルは、化粧品原料としての各種安全性試験でも安全性が証明されており、既に化粧品や医薬品として多くの製品で使用されています。(FDA認可、医薬部外品・添加剤として承認取得済み)
上記より、PLGAカプセルは理論上も、実際上も安全であるといえる技術です。